
マレーシアは、主に「マレー系」「インド系」「中華系」の3民族が共存して暮らしている多民族国家として有名です。今回は、その中でもほとんどのマレー系マレーシア人が信仰しているイスラム教徒の聖地「モスク」にフォーカスを当てます! クアラルンプールを訪れた際は必ず立ち寄りたい「おすすめモスク3選」をご紹介します。
ブルーモスク
「ブルーモスク」と言うとトルコのモスクを思い浮かべる方もおられるかもしれません。しかし、マレーシアにも「ブルーモスク」と呼ばれる場所があるのです。正式名称は「スルタン・サラディン・アブドゥル・アジズ・シャー・モスク(The Sultan Salahuddin Abdul Aziz Shah Mosque)」と言い、訪問外国人の実に8割が日本人という大人気スポットです。最大の特徴は鮮明な青色とモスクの大きさ!特に規模はマレーシア国内でも最大級、東南アジアでも2番目の大きさと言われており、非常に強いインパクトが残ります。
見学の際に最も注意しなければならない点が見学時可能時間!僕が訪れた2019年においては、上記の時間のみ見学が可能となっていました。というのも「ブルーモスク」は個人見学が基本的に許されていません。従って、集まった何名かのグループ単位でガイドと共に見学することになります。日本人が多いということで、僕が訪れた際は、なんと日本語対応可能のガイドさんに案内していただきました。
ガイドツアーはおよそ一時間ほどで、ブルーモスク内部を隈なく案内してくれるだけでなく、イスラム教の慣習や質問に随時回答してくれます。ドーム内部はこのようになっており、約25,000人ほどが収容できるのだとか♪
こちらはドーム内部から回廊を見渡した際の写真です。ここで一つ質問です。写真中央の月と星を見て思い浮かぶことはありますでしょうか?
実は、月と星はイスラム教において大切なシンボルなのです。例えば、マレーシア・トルコ・アゼルバイジャン・アルジェリアの国旗を思い浮かべてください。全ての国旗に月と星が描かれていることが分かるでしょう。ガイドさんからは、このように知って得する情報を色々聞けちゃうので、旅行中の疑問を様々質問してみることをお勧めします♪
また、私たちにとっては「観光地」かも知れませんが、イスラム教の方々にとっては日本人で言う所の「寺社・仏閣」のような神聖なもの。写真撮影や私語は最低限のマナーを守って行いましょう。
モスク内は、ほとんどが大理石となっています。このように「インスタ映え」するタイルはもちろん、暑苦しい夏場を忘れさせてくれる程よい冷たさが心地よく感じました。
おすすめの行き方『バス』
「ブルーモスク」は、首都クアラルンプール都心から少し離れたセランゴール州シャー・アラムという場所に位置します。駅から少し距離がある為、ほとんどの方がバスを使用しますが、約30-40分程とそこまで遠くはありません。具体的には、Pasar Seni駅近くのバスターミナルから「Shah alam」行きのバスにのること!
しかし、僕が訪れた際は現金支払いが出来ず、専用のカードにチャージしなければ乗車できないという不便極まりないシステムでした(笑)カードは駅で買うこともできますが、バス内ではチャージも不可能でしたので、多めにチャージ後に乗車することをおすすめします!ちなみに僕は、帰りの残高が不足しておりバスに乗ることが出来ず、タクシー&電車で帰るという悲惨な目に遭いました…
基本情報
正式名称 |
スルタン・サラディン・アブドゥル・アジズ・シャー・モスク (The Sultan Salahuddin Abdul Aziz Shah Mosque) |
場所 |
Persiaran Masjid St., Sekysen 14, 40000 Shah Alam, Selangor, マレーシア |
営業時間 |
土曜日~木曜日 9:00(AM) - 12:30(AM) 2:00(PM) - 4:00(PM) 4:45(PM) - 6:30(PM) 金曜日 9:00(AM) - 12:00(AM) 2:45(PM) - 4:00(PM) 4:45(PM) - 6:30(PM) |
公式ホームページ | ブルーモスク |
ピンクモスク
「ピンクモスク」は正式名称を「プトラモスク(Putra Mosque)」と呼び、日本人のみならず世界各国から観光客が訪れる屈指の人気スポットです!モスク内部は壁・天井・絨毯・タイル等々ほとんどがピンクで統一されており、フォトジェニックさはマレーシア随一!また、近くにはフードコート・お土産屋・プトラ広場・首相官邸(Perdna Putra)など様々な必見ポイントもあり、楽しめること間違いなしのエリアとなっています。

プトラ広場
ピンクモスクはクアラルンプール空港とクアラルンプール都心のほとんど中心部に位置します。プトラジャヤという地域自体が比較的新しく「City in a Garden」というコンセプトで作られました。地図を参照していただけると気付くのですが、非常に理路整然とした洗練された地域です。モスク自体は1997年に完成し、規模としては約10,000人以上の信者が一同に会せるほどの広さと言われています。
「ピンク・モスク」の建設にあたっては、主にピンク色の花崗岩が使用されているため、ご覧のように光に反射して煌めく姿が魅力的!
正面は下記のような形をしており、大きな門をくぐった後は、ドーム内部に向けて突き進みます!
モスクは観光名所と言えど神聖な場所。1日に5回の祈祷を捧げるイスラム教信者の方々があくまでも優先ですので節度をもって行動しましょう。
ちなみに、モスクを訪れると「ガイドさん」が案内してくれる場合があります。実際僕も今回「ピンクモスク」の歴史やイスラム教徒専用の手洗い場等に案内していただきました。このように、マレーシア人ガイドさんと仲良くなるのも1つの「楽しい旅行方法」と言えるでしょう。
ドーム内部は本当に広々としており、アザーンと呼ばれるお経が流れています。まさに異国情緒漂う場所と言えるでしょう。
ちなみに、ピンクモスク内の女性用ヒジャブはピンク色!インスタ映えも間違いなし♪
おすすめの行き方『電車 & タクシー』
空港からでもクアラルンプール中央駅からでも最もアクセスが良いのが「バス」です!! 参考までに、クアラルンプール空港から直接「ピンクモスク」を観光するなら「KLIA TRANSIT」に乗車して「Putrajaya & Cyberjaya駅」を目指してください。もう一方の「KLIA EXPRESS」では、「Putrajaya & Cyberjaya駅」には停車しないため要注意!! 駅についてからは「タクシー」で「プトラ広場」を目指してください♪
基本情報
正式名称 |
プトラ・モスク(Putra Mosque) |
場所 | Persiaran Persekutuan, Presint 1, 62502 Putrajaya, Wilayah Persekutuan Putrajaya, マレーシア |
営業時間 |
土曜日〜木曜日 9:00〜12:30、14:00〜16:00、17:30〜18:00 金曜日 15:00〜16:00、17:30〜18:00 |
公式ホームページ |
マスジッド・ネガラ
最後にご紹介するのが「マレーシア独立の象徴」とも言われている「国立モスク(Masjid Negara)」!! 悲しいことにあまり知られていませんが、マレーシアはイギリスや日本に統治されていたという歴史があります。そんな中、1957年に「マラヤ連邦」としてイギリスから独立を果たしました。1963年にシンガポール及びボルネオ島が加入し、名称を「マレーシア連邦」とします。そして最終的に1965年になってシンガポール独立を機に現在の「マレーシア」となり、記念として「国立モスク(Masjid Negara)」が建設されたという流れです。
「国立モスク」上部のドーム(写真一枚目参照)は18点の緻密な星形となっています。この18という数字はマレーシアの13州と*ムスリムの五行を表しています。また、大きさに関しては「ブルーモスク」や「ピンクモスク」に比べると規模は小さいですが、8,000人まで収容可能だそうです!
・Obligatory prayer(一日五回の祈り)
・Compulsory giving(必要なものに与えること)
・Fasting in the month of Ramadan(ラマダン時の断食)
・Pilgrimage to Mecca(メッカ巡礼)


おすすめの行き方『電車 & 徒歩』
「ブルーモスク」や「ピンクモスク」と異なり「国立モスク」はクアラルンプール市内のダウンタウンに位置します。最寄りとしてはKTM「クアラルンプール駅」となっており、有名なムルデカ広場やイスラム美術館とセットで観光するのがオススメです!!
基本情報
正式名称 |
マスジッド・ネガラ(Masjid Negara) |
場所 | Jalan Perdana, Tasik Perdana, 50480 Kuala Lumpur, Wilayah Persekutuan Kuala Lumpur, マレーシア |
営業時間 |
土曜日~木曜日 9:00〜12:00、15:00〜16:00、17:30〜18:30 金曜日 15:00〜16:00、17:30〜18:30 |
公式ホームページ |
【おまけ】イスラム美術館
マレーシアでモスク巡りをした後は「イスラム教」に関して見識を深めるために「イスラム美術館(Islamic Arts Museum)」を訪れることをおすすめします!! この美術館は1998年に約3万平米という広さの建物を活用して建設されました。館内では、有名なイスラムのタイルのみならず著名なモスクのミニチュア・イスラム美術関連の書籍・骨董品など様々な展示物がおよそ12のギャラリーに分かれて展示されています。
また一階にはギフトショップもあり、トルコや中国・イランからの様々なイスラムに関する工芸品を購入することが出来ます。
基本情報
正式名称 |
イスラム美術館(Islamic Arts Museum) |
場所 | Islamic Arts Museum Malaysia, Jalan Lembah, Tasik Perdana, 50480 Kuala Lumpur, Wilayah Persekutuan Kuala Lumpur, マレーシア |
営業時間 |
月曜~日曜 9:30~18:00 【レストラン営業時間】 火曜~日曜 9:30~17:30 |
公式ホームページ | イスラム美術館 |
最後に一言
いかがでしたでしょうか? 今回は「クアラルンプールを訪れたら絶対行って欲しいモスク3選」をお届けいたしました! 国民の半分以上がイスラム教徒というマレーシアにおいて「モスク」は日常生活に溶け込んでいる大切なものです。肌の露出を控えることや素足でモスクを訪れない等最低限の知識を持ったうえで楽しい「モスク巡り」をエンジョイしてください♪